不動産リースバック業者インタビュー「穴吹興産株式会社」『お客様に合った家賃の提案が強み』

「どのような点を意識されてリースバックサービス提供されているのか？」
「実際にどのくらいの価格で買取、どのくらいの家賃で賃貸することになるのか？」
「どういう方が利用する機会が多い不動産リースバック業者なのか？」
「他のリースバック業者と比較して、どのような優位点があるのか？」

約10年前から賃貸中区分マンションの買取事業をおこなっており、以前は相談があったお客様に対して、リースバックの取組みをおこなっていました。

しかし、2020年4月から、新型コロナウィルスの影響などにより、リースバックを希望されるお客様が急速に増加した為、本格的に事業開始となりました。

当社では、ストックマンション事業部という部署で、賃貸中の分譲マンションの一室を購入し、将来賃借人の方が退去された際に自社でリフォームを行い、一般市場で売却する事業を行っています。

賃貸中のマンションを購入する金額の基準としては、利回りや家賃設定額で購入の判断はせず、賃借人退去時の売却金額を基準に購入をしております。つまり、マンションの資産価値に基づいた買取金額ということになります。

資産価値はあるものの、賃貸中ということで一般市場では売却が難しいマンションの仕入れを行っています。

一言で言えば、「家賃収入よりも、マンションとして資産価値が高いものを購入する」という姿勢で事業を行っています。

この考え方を応用し、リースバック検討者が安心してお住まい頂ける商品として「あなぶきのリースバック」が誕生しました。

当社の大きな特徴は賃貸借契約の内容になります。

特に

1. 普通借家契約
2. 室内設備の修繕

が挙げられます。

弊社リースバックをご希望されるほとんどの方が、「そこに住み続けたい」という希望をお持ちの方です。その為、賃貸期間に制限のない、「普通借家契約」を希望してお問合せされる方がほとんどです。

また、賃貸期間中に室内の設備機器に故障が発生した場合でも、通常の賃貸同様に弊社にて修繕対応を取らせていただいております。（※全てが修理対象とならない場合がございます。）
設備機器は場合によっては高額修理となることもあります。誰もが突然の出費は避けたいものです。

この2つが大きな特徴です。

買取額

買取金額については、リースバックだからといって極端に買取金額が安くなるような査定はしておりません。引越しを伴う「通常買取」と比べると、金額は低くなることもありますが、リースバック後に長期的に住み続けて頂くことと考えれば、そのようなマイナス面を差し引いても、検討者の方にとってメリットがあるような査定をしております。

想定利回り

冒頭のお話でもあった通り、弊社は家賃を基準に売買金額を設定をしておりません。そのため、検討者されている方のご事情などをお伺いしながら、長期的に支払っていくことが出来る金額をお聞きし、ご提案をさせて頂いております。しかし、利回りを基準にしていないとはいえ、極端に低い家賃設定は出来ないため（例えば、相場家賃の半額等）、精一杯のご提案をさせて頂いても、売主様の希望に沿えない場合もございます。「あなぶきのリースバック」をお選び頂く方は、長期的に住まれる上で無理なく支払える家賃設定をご評価頂いております。

普通借家契約

リースバックを取り扱っている会社の多くが、賃貸の期限がある定期賃貸借契約のみの取扱いとしていますが、当社のリースバックは基本が「普通借家契約」となります。
普通借家契約は住み続けることを前提としてますので、リースバックで長期的に住むことを考えられている高齢者の方を中心に、ご利用いただいております。

相談件数は年間1,000件を超えています。

当社ではマンション限定でおこなっておりますが、対象エリアが一都三県、名古屋、関西、中国、四国、九州エリアと広く活動していることもあり、年間1,000件以上ものご相談をいただいております。

また、昨年ですと、私たちの部署でおこないました不動産取引実績のうち40%程度はリースバックでのお取引きでしたが、今年は50%を超えてくるのではないかと思われます。

高齢者の家賃保証審査が通りやすい

当社のリースバックを利用される方は、70歳以上の高齢の方が最も多くなっております。一方で、単身の高齢の方は賃貸借契約における賃貸保証の審査が通りにくい場合もございます。
当社では、このような課題を解決するため、家賃保証会社と提携して独自の保証審査を行っております。これにより、家賃保証の審査が通らないことを理由にリースバックに検討を断念される方の数を大きく減らすことが出来ました。

職業・年齢

会社員の方から、退職の世帯の方まで幅広い世帯の方にご利用いただいておりますが、70歳以上で年金暮らしの方のご利用が多くなっています。

リースバックの目的

老後の生活資金を確保するためのご利用が多くなっています。他にも、定年を迎えられて住宅ローンの支払いに困られている方のご利用も多くなっております。ご利用頂いている皆様に共通しているのは、賃貸の期限を定めずに長期的に住み続けたいということです。

定期借家契約を提案する会社が多い中で、弊社が普通借家契約を基本とした商品を提供させて頂いていることがご評価頂いている点と認識しております。

特徴で述べましたように、長く住みたい、突然の出費は避けたいとご希望される方にはご満足いただけるリースバックだと自負しておりますが、それ以外ですと、売買価格が変動してしまいますが、「お客様に合った家賃の提案が可能」という特徴がございます。

ご相談いただくお客様によっては

• 「安心できる生活が送りたいので、多少売買価格が下がっても構わないので、賃料を低く設定してもらいたい」

あるいはその逆で

• 「賃料が高くても良いので、売買価格を高くしてほしい」

というお客様もいらっしゃいます。

それぞれ、皆様に合ったご提案ができるというのが当社の強みでもあります。

リースバックの検討方法も非常に便利になり、今はリースバックの一括サイトを利用して検討される方も多くいらっしゃいます。

リースバックを検討されている方は、各社のリースバックの条件を比較して、最終的に自分の条件にあった会社で検討を進められます。

その中で、弊社のリースバックが選ばれている理由としては2点あります。

1.  普通借家契約
2.  柔軟な家賃設定

この２点につきると思います。

実績としましては、査定物件にもよりますが、他社のリースバックの家賃設定額と比べて弊社の家賃設定が2万円～3万程低く設定させて頂いていることが多くなっています。

「売買金額では他社の方が高かったけど、長期で住むことを考えたら家賃を抑えられる方が安心して住むことができる」というご意見が多くなっています。

弊社のリースバックの取引に関しては以下のように進めさせて頂いております

１．リースバックご査定依頼

まずは弊社「あなぶきのリースバック」ホームページより必要な項目を入力頂き査定のご依頼を頂きます。

２． リースバックの査定内容のご連絡

査定ご依頼から３日営業日以内（最短当日）に査定の内容をお伝え致します。ここでの査定は契約前に必要な様々な調査前の机上査定となりますので、管理費・修繕金の額がお聞きしていたものより高かった場合等は、査定内容が変更となることもございます。

３．ご面談・お部屋の内覧

査定内容についてご検討頂き、前向きにご検討頂く場合には、ご面談・お部屋の内覧をさせて頂きます。ご面談時は、あなぶきのリースバックについての詳細のご説明であったり、ご検討者様が気になられている点についての質疑回答をさせて頂いております。

４．家賃保証会社の保証審査

ご面談と同時に行うことも多いのですが、家賃保証会社の保証審査の手続きを進めさせて頂いております。リースバックでは賃貸でお住まい頂くに当たり、保証会社の保証を受けて頂くことが必須となります。安心してリースバックのご検討を進めて頂くためにも、早い段階で家賃保証の審査を進めて頂くことをご提案しております。

５．リースバック条件の最終確認と弊社社内決裁

リースバックで進められるご意向を頂きましたら、リースバックの条件について最終確認をさせて頂きます。ご検討者様のご意向を持って、ご提案をしておりますリースバック条件についての弊社社内での決裁させて頂きます。決済前にマンションの管理費・修繕金や固定資産税額等の詳細を確認させて頂きます。

６．ご契約

ご契約手続きは売主様のご自宅又は弊社オフィスで行わせて頂いております。通常は契約手付金をお支払いしてのご契約となります。

住宅ローンの残債がある場合には、完済手続きについても同時に行って頂いております。

７．売買決済

決済は契約から１カ月後を目安に行いますが、売主様が決済を急がれている場合は、決済を早めることも可能です。ご希望決済日までにお時間がない場合には、売買契約と決済を同日で行うこともございます。

繰り返しにはなるのですが

1. 長期で住むことが可能な「普通賃貸借契約」
2. ご検討者様の支払可能な「柔軟な家賃設定」

になるかと思います。

無理のない家賃設定額とさせて頂くことで、賃貸中に家賃の支払いを理由に退去された方は現時点ではいらっしゃいません。弊社は家賃保証会社と提携することで、75歳以上の高齢の方でも家賃保証を受けて頂きやすくなっておりますので、ご高齢の方にも評価頂いております。

また、ご契約前によくご質問を頂くのが、「賃貸中に転売しないか」という内容です。弊社はこれまで数多くのリースバックの取引をさせて頂きましたが、賃貸中の転売したことはこれまで1度もございません。今後も賃貸中に転売することも考えておりません。

リースバックをされた方が、安心して住み続けて頂くためにリースバックに対しての企業としての姿勢は重要だと感じております。

その他には、賃貸中の設備の故障に関して、「穴吹興産負担で対応させて頂く」ことが検討者の方にはご評価頂いております。

新たなサービスは今のところ考えてはおりません。ただ、今まで述べてきたように、私たちのリースバックは、お客様に合ったプランのご提案ができるという特徴がございます。しかしその反面、お打ち合わせに時間がかかってしまうこともあります。

より、お客様が相談しやすい環境づくりが今の課題だと個人的には感じており、今後の課題だと感じています。

また、リースバックという仕組みを今まで知らなかったというお客様も決して少なくはありません。このリースバックという仕組みを知っていただくための活動も必要だと考えております。

居住用マンションとしての評価の高いマンションについては、積極的にリースバックの取り組みを行っていく予定です。例えば、都市部の好立地のマンションや上層階で日当たり・眺望に優れたお部屋は出来る限り高い売買金額をご提示したいと考えております。

売買金額が高くなると家賃も高くなってしまうのがリースバックの一般的な考え方になりますが、売主様の支払可能金額に合わせて出来る限り家賃負担を抑えられる提案が出来ればと考えております。

リースバックは、ここ数年で全国でも認知度が高まり取引件数も増加しています。不動産業界内でも新規でリースバックに取り組まれる会社は増えています。

リースバックの取引をする方が最も気にされていることは、

1.  途中で退去も求められること
2.  家賃を値上げされること
3.  途中で転売されて所有者が変わること

です。

通常の売却では、決済が済めばその後にトラブルになることはありません。しかし、リースバックの場合は、売却後にリースバック事業者との賃貸借関係が始まります。そのため、取引するリースバック事業者が、今後も長期で保有ができそうか、安心して付き合える会社かどうか、しっかり判断する必要があると思います。

具体的には、会社規模・資金力・リースバック取組年数等を、事前に確認することが重要だと考えております

あと、リースバックを検討する際は是非他社との相見積もりは必ず取って頂きたいと思います。リースバックは会社の考え方次第で、売買金額や家賃に大きな差が出ることがあるからです。後から後悔しないためにも、２社以上にリースバックの見積もりを依頼することをお勧めします。
私どもの、あなぶきのリースバックは普通借家契約でありながら、支払い易い家賃設定とすることに強みがあるため、高齢者の方にご利用頂くことが多くなっており、喜んで頂いております。

将来引越ししたくない・退去の予定が立てづらいという方は、是非弊社のリースバックをご検討頂ければと思います。