【必読】不動産リースバックの家賃(リース料)はどうやって決まるのか?不動産リースバック家賃相場と計算方法を丁寧に解説

man
「不動産リースバックをした場合の家賃ってどうなるの?」
「不動産リースバックの家賃相場を教えてください。」
「不動産リースバックで家賃の高い業者と安い業者を見極める方法は?」
・・・

不動産リースバックで一番気になるポイントは「自宅を売却して、再度借り手住む場合に家賃がどのくらいになるのか?」という点です。今回は、「不動産リースバックの家賃(リース料)はどうやって決まるのか?」についてわかりやすく解説します。

不動産リースバックの家賃(リース料)はどうやって決まるのか?

不動産リースバックの家賃(リース料)はどうやって決まるのか?

不動産リースバックというサービスは

自宅を不動産リースバック業者(不動産投資家)に売却しますが、その物件を売却した不動産リースバック業者(不動産投資家)から借り手住み続けることができる仕組み

です。

不動産リースバック業者は、物件を買い取って賃貸に出す「不動産投資家」であり、収益(インカムゲイン)を狙って不動産投資をします。

投資家目線で考えれば

一般の不動産に投資をする場合

  • 買い取った後は誰に貸しても良い
  • 買い取った後は誰に売っても良い
  • 自分で利用することも可能

不動産リースバックで不動産に投資をする場合

  • 買い取った後は「売主」に貸さなければならない
  • 「売主」からの要望があれば「買い戻し」に応じなければならない

という制約があり、投資先としては、決して良い条件ではないのです。

そのため、

  • 市場価格よりも安く買える
  • 通常の不動産売買の物件よりも利回りが良い(収益性が高い)

というメリットを付ける必要があるのです。

結果として

不動産リースバックは、通常の不動産売買と比較すると・・・

  • 市場価格よりも買取額が20%~30%安くなる
  • 通常の不動産売買の物件よりも、利回りを高く設定しなければならない(家賃を高く設定しなければならない)

ことになるのです。

家賃を決定するのは「貸主」である不動産リースバック業者(不動産投資家)です。

不動産リースバック業者(不動産投資家)が家賃を設定するときには「期待利回り」を利用します。

「期待利回り」 = 「どのくらいの利回りで運用できるのか?」

を意味します。

不動産リースバックの家賃を計算する公式は

家賃 = 買取価格 × 期待利回り(年率) / 12カ月

です。

参考までに通常の不動産投資の期待利回りを見てみると・・・

東京都の新築の賃貸住宅の期待利回り
住宅の種類立地条件/類型期待利回り
ワンルーム城南地区(目黒区、世田谷区)
渋谷、恵比寿駅まで 15 分以内の鉄道沿線
4.5%
城東地区(墨田区、江東区)
東京、大手町駅まで 15 分以内の鉄道沿線
4.8%
ファミリー向け城南地区(目黒区、世田谷区)
渋谷、恵比寿駅まで 15 分以内の鉄道沿線
4.6%
城東地区(墨田区、江東区)
東京、大手町駅まで 15 分以内の鉄道沿線
4.9%
外国人向け高級賃貸住宅低層型
港区の「麻布・赤坂・青山」地区
一戸あたり平均専用面積:100 ㎡以上総戸数:20 戸程度
4.8%
超高層型(タワー型)
港区の「麻布・赤坂・青山」地区
一戸あたり平均専用面積:100 ㎡程度階数:20 階以上
4.8%
東京都以外の地域の新築の賃貸住宅の期待利回り
地区ワンルームファミリー向け
札幌6.0%6.0%
仙台5.9%6.0%
さいたま5.5%5.6%
千葉5.5%5.7%
横浜5.2%5.3%
名古屋5.4%5.5%
京都5.5%5.6%
大阪5.2%5.3%
神戸5.6%5.7%
広島6.1%6.2%
福岡5.5%5.5%

出典:日本不動産研究所/2017年4月不動産投資家調査

  • 東京都:4.5%~4.9%
  • 名古屋:5.4%~5.5%
  • 大阪:5.2%~5.3%

という都市圏では5%前後の数字が目安となっています。

man
「なぜ、都心部から離れると利回りが上がるの?」

不動産投資家にとってみれば

  • 空室リスクの低い都心は、確実に家賃を回収できる見込みが高い固い投資先 → 低い利回りでも許容する
  • 空室リスクの高い地方は、家賃を回収できる見込みが低いリスクが高い投資先 → 高い利回りでなければ買わない

という考え方になるので

  • 都心部 → 利回りが低い
  • 地方 → 利回りが高い

傾向になるのです。

いくら想定の利回りが高くても、借主が見つけられなければ実現利回りが下がってしまうのです。

さらに築年数が古くなる中古物件になると、不動産投資の利回りが変わってきます。

都心部の場合

  • 新築: 4%~5%
  • 中古(築1年~築20年):5%~6%
  • 中古(築20年~築35年):7%~10%

と、古い物件ほど、高い利回りが設定されます。

man
「なぜ、築年数が長くなると利回りが上がるの?」

これも同じ考え方で

  • 築年数が長くなればなるほど、借主が見つけにくくなる → 投資リスクが高い → 高い利回りでなければ買わない
  • 築年数が短ければ短いほど、借主が見つけやすくなる → 投資リスクが低い → 低い利回りでも許容する

のです。

不動産リースバックの家賃設定では、通常の不動産投資の「期待利回り+2.0%~3.0%」で計算した家賃になることが多いのです。

例えば

  • 築20年
  • 千葉県千葉市
  • 戸建て物件
  • 売却価格:1500万円

を想定したときに

  • 通常の不動産投資で投資家が期待する利回り:7.0%

程度です。

通常の不動産投資で、投資家が家賃として設定する金額は・・・
  • 1500万円 × 期待利回り:年率7.0% / 12カ月 = 月87,500円

となります。

不動産リースバック業者の場合、これよりも「2.0%~3.0%」上乗せした家賃設定になるため
  • 1500万円 × 期待利回り:年率9.0% / 12カ月 = 月112,500円

となります。

不動産リースバックの家賃は、周辺相場の1.2倍から1.3倍になる

という計算になります。

売却価格が安い場合、都心の場合でも同様の計算になります。

  • 築20年
  • 東京都江戸川区
  • 区分マンション
  • 売却価格:2000万円

を想定したときに

通常の不動産投資で投資家が期待する利回り:5.0%

程度です。

通常の不動産投資で、投資家が家賃として設定する金額は・・・
  • 2000万円 × 期待利回り:年率5.0% / 12カ月 = 月83,333円

となります。

不動産リースバック業者の場合、これよりも「2.0%~3.0%」上乗せした家賃設定になるため
  • 2000万円 × 期待利回り:年率7.0% / 12カ月 = 月116,666円

となります。

  • 築20年
  • 千葉県銚子市
  • 戸建て物件
  • 売却価格:1050万円

を想定したときに

通常の不動産投資で投資家が期待する利回り:8.0%

程度です。

通常の不動産投資で、投資家が家賃として設定する金額は・・・
  • 1050万円 × 期待利回り:年率8.0% / 12カ月 = 月70,000円

となります。

不動産リースバック業者の場合、これよりも「2.0%~3.0%」上乗せした家賃設定になるため
  • 1050万円 × 期待利回り:年率10.0% / 12カ月 = 月87,500円

となります。

不動産リースバックの家賃相場は?

不動産リースバックの家賃相場は?

不動産リースバックでは、まだまだ市場ができて浅いため、統計データなどは公表されておりません。

筆者が不動産リースバック業者に電話でヒアリングしたところ

staff
「お家賃の設定は、10年で投資回収できる形で計算する形になります。」

と回答していたので

期待利回りは、年率10.0%で計算している

というのが実態と言っていいでしょう。

teacher
弊社は高めの利回り設定となっていますが、2番手、3番手の不動産リースバック業者がこれよりも安い8.0%~9.0%の利回り計算で家賃を計算しているのが現状です。

不動産リースバックの買取価格と期待利回り、家賃の関係の早見表

買取価格利回り家賃
300万円7%17,500円
300万円8%20,000円
300万円9%22,500円
300万円10%25,000円
500万円7%29,167円
500万円8%33,333円
500万円9%37,500円
500万円10%41,667円
1000万円7%58,333円
1000万円8%66,667円
1000万円9%75,000円
1000万円10%83,333円
1200万円7%70,000円
1200万円8%80,000円
1200万円9%90,000円
1200万円10%100,000円
1500万円7%87,500円
1500万円8%100,000円
1500万円9%112,500円
1500万円10%125,000円
1800万円7%105,000円
1800万円8%120,000円
1800万円9%135,000円
1800万円10%150,000円
2000万円7%116,667円
2000万円8%133,333円
2000万円9%150,000円
2000万円10%166,667円
2500万円7%145,833円
2500万円8%166,667円
2500万円9%187,500円
2500万円10%208,333円
3000万円7%175,000円
3000万円8%200,000円
3000万円9%225,000円
3000万円10%250,000円

不動産リースバックをするときに家賃を下げる方法

不動産リースバックをするときに家賃を下げる方法

方法その1.期待利回りの低い不動産リースバック業者を見つける

前述した早見表を見てわかる通りで

同じ買取額:1,000万円

だったとしても、不動産リースバック業者が期待している利回りが違えば、家賃設定は

  • 不動産リースバック業者の期待利回り:7% → 家賃 月58,333円
  • 不動産リースバック業者の期待利回り:8% → 家賃 月66,667円
  • 不動産リースバック業者の期待利回り:9% → 家賃 月75,000円
  • 不動産リースバック業者の期待利回り:10% → 家賃 月83,333円

と大きく変わってしまうのです。

期待利回りの低い不動産リースバック業者を見つける = 安い家賃で不動産リースバックを利用できる

ことになります。

man
「どうやって、期待利回りの低い不動産リースバック業者を見つければ良いの?」

「どのくらいの期待利回りで計算しているのか?」はウェブサイトに公表されるものではありません。

見積もり依頼をして、見積もり(査定)をしてみないとはっきりしないのです。

ということは

期待利回りの低い不動産リースバック業者を見つけるためには

多くの不動産リースバック業者から相見積もりを取る必要がある

ことになります。

不動産リースバック後に10年、20年という長期間住むことを考えれば、3社、4社の不動産リースバック業者に相見積もりを取ることは、大した労力ではありません。

楽をせずに、複数の不動産リースバック業者から相見積もりを取ることが、安い家賃で不動産リースバックを利用する最大のポイントとなるのです。

方法その2.あえて買取額を抑える

自宅を売却するのですから、高く売れるのであれば高く売った方が良い

というのが一般的な不動産売買の考え方です。

ただし、不動産リースバックの場合は「買い戻し」が可能になります。

必要な資金だけ不動産リースバックで得られれば良い

というのであれば、はじめから買取額を引き下げて不動産リースバックを利用することもできます。

  • 物件の買取価格:2,000万円
  • 住宅ローンの残債:600万円
  • 不動産リースバックで必要な資金:400万円
  • 期待利回り:10.0%

だとした場合

不動産リースバック業者に

2,000万円で売却すると
  • 受け取る金額:1400万円(※住宅ローンは完済)
  • 家賃:月166,667円

となります。

しかし、必要なのは400万円だけであれば、2000万円で買い取ってもらうのではなく、1000万円で買い取ってもらうという方法もあります。

1,000万円で売却すると
  • 受け取る金額:400万円(※住宅ローンは完済)
  • 家賃:月83,333円

家賃負担は、半分ぐらいになり、買い戻す価格も安くなります。

teacher
自らの意思で買取額を下げるということも、不動産リースバックをするときに家賃を下げる有効な選択肢となるのです。

不動産リースバックの家賃設定は、今後下がっていくことが予想される!

不動産リースバックの家賃設定は、今後下がっていくことが予想される!

不動産リースバック自体は、2013年から徐々に広まってきたサービスであり、まだまだ参入企業数も10社に満たない市場です。

teacher

競合他社との価格競争が起きれば、必然的に不動産リースバックの家賃設定は徐々に下がっていくはずです。

とはいえ、通常の不動産投資の期待利回りを下回ることは考えにくいので、周辺相場よりも5%~10%割高な家賃設定というところに落ち着くのではないでしょうか。

まとめ

不動産リースバックの家賃設定は

  • 不動産リースバック業者が、どのくらいの利回りを期待するか?(期待利回り)

によって、変動します。

不動産リースバックの家賃を計算する公式は

  • 家賃 = 買取価格 × 期待利回り(年率) / 12カ月

です。

不動産リースバックの家賃設定の相場は

  • 期待利回り:10%(10年で投資回収)

です。

徐々に競合他社が参入して

  • 期待利回り:8%~9%(11年~12年で投資回収)

に下がってきています。

不動産リースバックをするときに家賃を下げる方法には

  1. 方法その1.期待利回りの低い不動産リースバック業者を見つける
  2. 方法その2.あえて買取額を抑える

というものがあります。

teacher

不動産リースバックは、「そのまま住める」「買い戻しができる」利用者側のメリットも大きいため、家賃が周辺相場よりも高くなるのは致し方ない部分があります。

しかしながら、少しでも安い家賃で不動産リースバックを利用する方法もあるので、長期間住むことを想定しているのであれば、労力を惜しまず、複数の不動産リースバック業者に相見積もりを取ることをおすすめします。

不動産リースバック無料相談・無料査定。ご相談ください。

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