不動産リースバック後の生活

リースバック後の修繕・原状回復と書かれたアイキャッチ画像。家のイラストと負担区分の表示不動産リースバック後の生活

リースバック後の修繕・原状回復は誰の負担?民法と国交省ガイドラインで負担区分を確認

リースバックで家を売ると、その日から立場は賃借人になります。民法621条は原状回復義務から通常損耗と経年変化を明文で除いており、国土交通省のガイドラインも経年変化・通常の使用による損耗等の修繕費用は賃料に含まれるものとしています。設備が壊れたときは民法606条1項で貸主に修繕義務があり、通知しても直されないときは607条の2で借主が修繕できます。ただしガイドラインは市場家賃程度の民間賃貸住宅を想定しており、既存契約は契約内容に沿った取扱いが原則。契約前に確認する項目までまとめました。

相続開始から10年を区切りに、10年を経過する前は特別受益・寄与分を踏まえて分けられ、10年経過後は原則として法定相続分になることを1本のバーで示し、根拠が民法904条の3(2023年4月1日から)であると書いたアイキャッチ不動産リースバック後の生活

相続で家がもめる理由は「分けられない」こと|10年で特別受益・寄与分が外れる民法904条の3と、生前に現金化する判断

相続でもめる原因は、分けられない資産がひとつあることです。遺産は法定相続分の割合で相続人らの共有になり、管理も処分も相続人同士で決めることになります。2023年4月1日からは民法904条の3により、相続開始の時から10年を経過した後にする遺産分割には特別受益と寄与分の規定が適用されません(10年を経過する前に家庭裁判所へ分割を請求していた場合などは例外)。分け方は代償金を払う・売って分ける・共有のまま持つの3通りで、いずれも家の値段が決まらないと進みません。生前に現金化すれば分けやすくなる一方、家賃という支出が増えます。遺留分は民法1046条により金銭の支払を請求する形です。調停の費用は被相続人1人につき収入印紙1,200円分。条文と法務省・裁判所の案内で整理します。

不動産リースバック基礎知識

老人ホームの入居資金と自宅|ホームへ移るなら、住み続ける必要があるかを先に決める

リースバックは「売っても住み続けられる」ことに費用を払う取引です。すぐにホームへ移るなら、その利点が効かず家賃だけが残ります。入居の時期が先で、それまで自宅にいたい場合に合う形です。あわせて、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までという特例の期限と、被相続人が老人ホーム等に入所していた場合の取扱いを整理しました。

住み続けられる期間は契約の種類で決まることと、普通建物賃貸借は借地借家法26条・28条、定期建物賃貸借は38条という根拠の違いを左右に並べたアイキャッチ画像不動産リースバック後の生活

リースバックで住み続けられる期間は何で決まる?普通借家と定期借家を借地借家法26条・28条・38条で確認

リースバックで何年住めるかは業者の方針ではなく、結んだ賃貸借契約の種類で決まります。普通建物賃貸借なら、期間満了の1年前から6か月前までに更新しない旨の通知がなければ更新したものとみなされ(借地借家法26条1項)、その通知には正当の事由が必要です(28条)。定期建物賃貸借は、公正証書による等書面で契約し、あらかじめ書面を交付して説明したときに限り更新がない旨を定められ、説明を欠くとその定めは無効です(38条)。買主が転売しても引渡しがあれば賃貸借を主張できる31条まで、条文で整理しました。

不動産リースバック家賃・賃料・リース料

不動産リースバックの買戻し額はいくらになるの?リースバック時の売却額(買取額)と同じ?高し?安い?

不動産売却ではなく、不動産リースバックを選ぶということは、多くの方が「買戻し(再売買)」を前提として、不動産リースバックを選んでいると思います。では、その「買戻し額(再売買額)」というのは、いくらになるのでしょうか?今回...

不動産リースバック基礎知識

リースバックの退去|自分から出るときと言われて出るときで、根拠になる条文が変わる

リースバックの退去は、自分から出るのか相手から言われて出るのかで根拠が違います。居住用200平方メートル未満の定期借家なら、やむを得ない事情があるとき申入れから1か月で終了(借地借家法38条7項)。期間の定めがない契約は借主から3か月(民法617条)、貸主からは6か月かつ正当の事由(借地借家法27条・28条)。原状回復から通常損耗と経年変化は除かれ(民法621条)、敷金は建物の返還を受けたあとに精算されます(622条の2)。返らない場合の少額訴訟まで条文と公的資料で確認します。

不動産リースバック後の生活

リースバック後の分譲マンション|管理組合の組合員ではなくなるが、集会で意見は述べられる

分譲マンションをリースバックに出すと所有権が移り、管理組合の構成員ではなくなります(区分所有法3条)。総会の議決権も失いますが、会議の目的である事項に利害関係があれば集会に出席して意見を述べられ(44条1項)、招集通知の後には建物内の見やすい場所への掲示が義務づけられています(44条2項)。一方で使用方法については区分所有者と同一の義務を負います(46条2項)。管理費・修繕積立金の負担と、令和7年10月17日改正のマンション標準管理規約まで条文と公表資料で確認します。