リースバックは、自宅の所有権を相手に渡す取引です。だからこそ、相手がどんな会社なのかを先に確かめておく価値があります。口コミサイトを読む前に、国が公開している2つの検索システムを使ってください。どちらも無料で、会員登録も要りません。免許が実在するか、過去5年に行政処分を受けていないかが、その場で分かります。
先に押さえる要点
- 確認に使うのは「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」と「ネガティブ情報等検索サイト」の2つ。どちらも国土交通省が公開しています。
- 業者検索は商号または免許番号で引けます。宅建業者の情報は月2回更新されます。
- 2025年4月から、業者概要に従事者数と専任の宅地建物取引士の総数、事務所ごとの政令使用人氏名と専任取引士の人数が表示されるようになりました。
- 処分歴の検索で公開されているのは免許取消・業務停止・指示の3種類。公開期間は5年で、概ね1か月に1度更新されます。
- 免許番号のカッコの中の数字は更新回数です。小さいこと自体は問題ではありません。
- 問題なのは、名乗っている免許番号が検索で見つからないことです。
10分でできる4つの確認

広告、名刺、会社概要ページのいずれかに記載があります。「東京都知事(3)第○○○○○○号」のような形式です。宅地建物取引業者は免許番号の表示が求められています。
建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで、商号または免許番号から検索します。商号はカナと漢字のどちらでも引けます。免許番号は「00 国土交通大臣」「13 東京都」のように行政庁を選んで入力します。
2025年4月1日の更新で、業者概要に従事者および専任の宅地建物取引士の総数が加わりました。事務所ごとの政令使用人氏名と専任取引士の人数も表示されます。
ネガティブ情報等検索サイトで、事業者名から過去5年分の行政処分等を調べます。事業者名は部分一致で検索できます。
免許番号の3つの部分を読み分ける

免許番号は「東京都知事(3)第123456号」のような形をしています。前半の行政庁名は、その会社の事務所の置き方を示します。1つの都道府県だけに事務所があれば知事免許、2つ以上の都道府県にあれば国土交通大臣免許です。会社の規模や信頼性の差ではなく、事務所をどこに置いているかの違いです。
カッコの中の数字は免許を更新した回数です。数字が大きいほど長く営業を続けていることになりますが、小さいから危ないというものではありません。新しく設立された会社は当然(1)から始まります。
見るべきは数字の大小ではなく、番号と商号が検索システムで一致するかどうかです。名乗っている免許番号が見つからない、商号が違う、記載されている本店所在地と検索結果が食い違う——こうした場合は、その場で契約や書類の記入を進めないでください。国土交通省は掲載情報について「許可等行政庁が登録した情報を提供しております」と説明しており、個別の照会先も許可等行政庁だとしています。

処分歴の検索で分かること、分からないこと
ネガティブ情報等検索サイトは、住まいや交通に関係する事業者の処分歴を横断的に調べられる仕組みです。宅地建物取引業者については、次の条件で公開されています。
| 項目 | サイトに書かれている内容 |
|---|---|
| 根拠法令 | 宅地建物取引業法 |
| 公開対象 | 免許取消、業務停止、指示 |
| 公開期間 | 5年 |
| 情報源 | 国土交通大臣、各地方整備局長、北海道開発局長、沖縄総合事務局長、都道府県知事が行った行政処分等をとりまとめたもの |
| 更新頻度 | 概ね1か月に1度 |
| 検索方法 | 処分等年月日、事業者名などを組み合わせて検索できる。事業者名は部分一致で、大文字・小文字および全角/半角を区別しない。入力できるキーワードは1つのみ |
| 入力の制限 | 事業者名は50文字以内。データはJIS第1水準・第2水準漢字で登録されている |
注意しておきたいのは、ここに何も出てこないことが「安全」を意味するわけではないという点です。サイト自身が、情報を公開していない地方公共団体もあるため、その場合は各地方公共団体のウェブサイトを確認するよう案内しています。また公開期間は5年なので、それより前の処分は表示されません。
さらに「1つの事件を契機に複数件数の行政処分等を行う場合があります。その場合は、1つの行政処分等を1件とカウントして掲載しています」とも書かれています。件数の多さがそのまま事件の数とは限らない、ということです。

検索結果をどう使うか
最低限の入口は通っています。ここから先は条件の比較です。買取価格と家賃の組み合わせ、契約の種類、終了時の扱いを見ていきます。相見積もりの取り方を参考にしてください。
直ちに取引をやめるべきとは限りませんが、処分の内容と時期は必ず確認します。詳細ボタンから処分内容の概要を読めます。同種の処分が繰り返されているかどうかも見ておきます。
商号の表記ゆれ(株式会社の位置、旧商号など)を変えて再検索します。それでも出てこないなら、免許を出したとされる行政庁に直接問い合わせてください。
自宅を買い取る取引を業として反復継続して行うなら、宅地建物取引業の免許が必要です。記載がないまま契約を進めないでください。
免許の確認は入口にすぎません。リースバックは契約後の条件がすべてなので、クーリング・オフが使えないことや、定期借家契約では更新がないことも、あわせて理解したうえで判断してください。
よくある質問
大臣免許のほうが安心ですか
大臣免許は、2つ以上の都道府県に事務所を置いている場合に必要になる免許です。事務所の置き方の違いであり、審査が厳しいから大臣免許になるというものではありません。知事免許だから小さい、という判断もできません。
カッコの数字はどのくらいあれば安心ですか
更新回数を示す数字で、安全性を示す指標ではありません。長く続いている会社を選びたい場合の目安にはなりますが、それだけで判断するのは避けてください。設立が新しくても適正に営業している会社はあります。
検索システムの情報はいつの時点のものですか
業者検索については、国土交通省が「建設業者・宅建業者は月2回、マンション管理業者・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者は月1回の頻度で掲載情報の更新作業を行っております」と説明したうえで、「更新のタイミングによっては、実際の情報とタイムラグが生じることもあります」と断っています。処分歴の検索は概ね1か月に1度の更新です。
処分歴が1件もなければ問題ない会社ですか
そうとは言い切れません。公開期間は5年で、それ以前の処分は表示されません。また、情報を公開していない地方公共団体もあるとサイト自身が案内しています。処分に至らない苦情や紛争は、そもそもこの検索の対象外です。
会社の登記も確認したほうがいいですか
商号・本店所在地・設立年月日を確かめたいなら、法人の登記事項証明書や国税庁の法人番号公表サイトも使えます。この記事では宅地建物取引業の免許と処分歴の確認方法だけを扱っています。
検索結果の画面を保存しておくべきですか
確認した日付とあわせて手元に残しておくと、後から経緯を説明しやすくなります。ただし国土交通省は、掲載情報について「私的使用または引用等著作権法上認められた行為を除き、本サイト管理者及び各担当部局に無断で転載等を行うことはできません」としています。第三者への公開や再配布はしないでください。
この記事で参照した一次情報
- 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」宅地建物取引業者検索 https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/takkenKensaku.do(検索条件、免許番号の行政庁コード)
- 同 閲覧メニューのおしらせ https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/(2025年4月1日の掲載項目追加、更新頻度、掲載情報の出所とタイムラグ)
- 国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」宅地建物取引業者 https://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/search.cgi?jigyoubunya=takuti(公開対象の処分、公開期間5年、更新頻度、検索の条件と制限、掲載情報の注意事項)
検索システムの仕様や掲載項目は変更されることがあります。利用時に各サイトの案内を確認してください。














