意外と知られていませんが、不動産リースバック業者の審査は、それなりに厳しいものがあります。なぜ、不動産リースバック業者の審査が厳しいのか、審査の甘い不動産リースバック業者について解説します。
なぜ、不動産リースバック業者の審査は厳しいのか?
不動産リースバック業者のビジネスモデル
不動産リースバック業者のビジネスモデルは
- 不動産リースバックで不動産を購入(相場の7割程度で購入できる)
- リースバックなので、そのまま売主に賃貸として貸す
- 賃借人が借りている間 → 賃料収入が売上として入る
- 買戻しの場合 → 買戻しの手数料上乗せ分が売上として入る(買取額の2割~3割)
- 退去の場合/戸建て → 解体して土地を売却
- 退去の場合/マンション → そのまま売却
という形で利益を上げるビジネスモデルです。
ここで問題なのが
大企業ですので
退去時に、戸建てを解体して土地を売却する、マンションを売却する「転売益」
の方が美味しいビジネスモデルとなっています。
相場の7掛けで買えて、転売するのですから、3割の利益が見込めるため、「転売益」の方が美味しいのです。
不動産リースバック業者が転売するための条件として重要なポイントは
です。
土地として売却しても、買い手がつかなければ、不動産リースバック業者は、固定資産税が毎年かかってしまう在庫を持つことになり、損をしてしまいます。
流動性が高い不動産物件というのは
- 都市圏(一都三県、愛知、大阪、福岡)
- 駅チカ物件
- 再建築可能(戸建ての場合)
である必要があるのです。
不動産リースバック業者は、どんな戸建て、どんなマンションでも、買い取ってくれるのではなく
- 都市圏(一都三県、愛知、大阪、福岡)
- 駅チカ物件
- 再建築可能(戸建ての場合)
というある程度、需要のある土地の物件しか買い取ってくれないのです。
大手企業、大手企業グループの不動産リースバック業者ほど、リスクを負わないようにビジネスを展開するので、この傾向が強いのです。
住宅ローンが残っていると、不動産リースバックができない!
また、審査落ちで多くあるのが
という状態です。
この状態だと、どの不動産リースバック業者に依頼しても、審査は通りません。
なぜかというと、住宅ローンというのは、銀行がその持ち家を担保にして、お金を貸すローンサービスです。
自宅を売却すること自体には、問題ないのですが、売却するためには「抵当権(担保として、返済できない場合に売却しても良い権利)」を銀行(債権者)に外してもらわなければなりません。抵当権が付いた状態では、誰も買わないからです。
という状態では、全額を住宅ローンの返済に回しても、完済できないため、銀行は「抵当権」を外してくれるわけもなく、売却ができないのです。
不動産リースバック業者の買取額以外の資金を追加して、完済することはできますが、それでは、お金が減るだけですので不動産リースバックを使う意味もありません。
つまり、
住宅ローン残高 > 不動産リースバック業者の買取額
という状態だと、銀行が「抵当権」を外してくれないので売却できない、不動産リースバック業者も買取をしない
ということになってしまいます。
この仕組み自体を知らない方が多いので、「どの不動産リースバック業者に申し込んでも、審査に落ちる」状態が起きてしまうのです。
また、「住宅ローンの残高よりも、高く売れるはずだ。」と、ご自宅を過大評価する方も多いですが、基本的には、不動産リースバックでは、一般の不動産売却の相場の7割程度の買取額になってしまうため、想定よりも買取額が小さくなり、住宅ローン残高よりも低くなってしまうケースもあります。
この場合も、同様に不動産リースバック業者の審査には通らないのです。(この場合、どうしても、資金が必要なら不動産売却を選ぶ必要があります。)
審査の甘い不動産リースバック業者とは?
審査の甘い不動産リースバック業者は、ミライエ/リースバックです。
上場 | 非上場 |
対応エリア | 北海道・東北・関東・中部 |
実績 | - |
査定スピード | 最短即日~1週間 |
資金化までの日数 | 1カ月以内 |
査定・審査手数料 | 0円 |
事務手数料 | - |
査定額 | - |
設定賃料(リース料) | - |
年齢 | - |
保証人 | - |
なぜ、ミライエ/リースバックは審査が甘いのか?
大手企業グループの不動産リースバック業者の場合
になって、不動産リースバックをした売主に対して、物件をそのまま賃貸に出します。
自社でお金を出して、不動産を所有するからこそ、
前述したような
流動性の高い物件 = 低リスクの物件
にこだわり、それ以外の物件は、買取をしないのです。
ミライエ/リースバックの場合
であり
になって、不動産リースバックをした売主に対して、物件をそのまま賃貸に出します。
- お金を出すのも、不動産投資家
- 賃貸契約を結ぶのも、不動産投資家
なのです。
ミライエは、競売や任意売却を得意とする不動産売買の事業者で、数百名の不動産投資家を抱えています。
この方法だと不動産リースバックの買取をしてもらえる可能性が上がるのです。
不動産リースバックの買取をしてもらえる可能性が上がる理由(審査が甘くなる理由)
理由その1.個人投資家は、大手企業ほど安い価格で査定しない
大手企業の不動産リースバック業者の場合は
- 立派なオフィス
- 豊富な人件費
- 手厚い広告宣伝費
・・・
というコストをかけて、不動産リースバックの見込み客を集めて、契約まで手続きを進めます。
これだけコストをかけるからこそ、
で、「3割以上は利益を抜きたい、抜かざるを得ない」状況になるのです。
個人投資家の場合は
- オフィス → こじんまりとしたオフィスもしくは、なし
- 人件費 → 自分だけなので不要
- 広告宣伝費 → 広告をしない
のですから、ほぼ見込み客を紹介してもらうのにコストをかけていません。
コストをかけていないのだから、
と考える不動産投資かも多いのです。
理由その2.不動産投資家は「転売益」でなく、「家賃収入」を重視するので立地にこだわらない
大手企業グループの不動産リースバック業者の場合は
- 戸建て → 解体して更地として売却
- マンション → そのまま売却
して、「転売益(キャピタルゲイン)」で稼ぐビジネスモデルです。
不動産投資家の場合は
「転売益(キャピタルゲイン)」を狙うスタンスの投資家もいますが、「家賃収入(インカムゲイン)」を重視する方もいます。
地方で、駅から遠くても、リースバックでその人が住み続けてくれれば家賃収入が入ってきます。
利回り10%なら、10年で元が取れる計算です。
流動性が低くても、利回りが高いのであれば、空室リスクの低い投資先として、不動産投資家が買取をしてくれる可能性があるのです。
周辺の不動産投資の利回りよりも、高い利回りを提供できれば、買取をしてくれる可能性が高くなるのです。
理由その3.不動産投資家は、数百名いて、数百名が各々の判断で買取をする
ミライエの抱えている不動産投資は、数百名いて、ミライエがリースバックの申込があったら、見込みの高い不動産投資家から、順番にアプローチをして、買取の可否を判断してもらうのです。
数百名いたら、数百パターンの不動産投資に対する考え方、投資姿勢、不動産リースバックへの考え方があり、大手企業の不動産リースバック業者では考え付かなかった、メリットや魅力を感じるケースもあります。
例えば、退去時の判断として
- リフォームして、ほかの方に貸し出す
- 解体して、アパートを建てて、アパート経営をする
- 解体して、駐車場にする
- 自分で使う
まとめ
ミライエ/リースバックが審査が甘い理由は
- 個人投資家は、大手企業ほど安い価格で査定しない
- 不動産投資家は「転売益」でなく、「家賃収入」を重視するので立地にこだわらない
- 不動産投資家は、数百名いて、数百名が各々の判断で買取をする
ことにあります。
上場 | 非上場 |
対応エリア | 北海道・東北・関東・中部 |
実績 | - |
査定スピード | 最短即日~1週間 |
資金化までの日数 | 1カ月以内 |
査定・審査手数料 | 0円 |
事務手数料 | - |
査定額 | - |
設定賃料(リース料) | - |
年齢 | - |
保証人 | - |
「でも、個人投資家にマイホームを買ってもらって、ちゃんとリースバックで貸してくれるの?買取を希望した場合に対応してくれるの?」
一番気になる点は
です。
問題ありません。
大手企業、大手企業グループの不動産リースバックと、個人投資家・不動産投資家の不動産リースバックで違う点は
大手企業、大手企業グループの不動産リースバックが用意している
- 見守りサービス
- 巡回サービス
- ハウスクリーニング
などの、付加価値サービスは用意できないという点です。
それ以外の部分では、契約書があるので、問題なく利用することができます。
「ミライエ以外にも、同様の仕組みで不動産投資家にリースバックを案内している業者はあるの?」
あります。
元々、リースバックというのは、競売や任意売却で日常的に行われているものですので、不動産売買をしている不動産会社の場合は、リースバックの対応も、問題なくできる、やったことがあるのです。
ただし、不動産売買会社のリースバックの対応は、多くの場合は、付属的なもので、売主が住み続けたいと言ってきたので、賃貸契約をして住み続ける形をとるといったもので、ミライエのように不動産リースバックをメイン事業として展開している不動産売買会社は、ほとんどありません。
大手企業、大手企業グループの不動産リースバックも、ミライエの不動産リースバックも、審査に落ちた場合の対応は?
当然、審査は確実なものはありませんので
- 大手企業、大手企業グループの不動産リースバックも、審査落ち
- ミライエの不動産リースバックも、審査落ち
というケースは考えられます。
この場合、取れる方法としては
- 住み続けることをあきらめて、通常の不動産売却を選択する
- 不動産リースバック自体あきらめる
- 住宅ローン残高が問題なら、残高が減ってから依頼する
- 審査落ちの理由を聞いて、対応できる問題なら対応してから依頼する
などが挙げられます。
どうしても、資金が必要であれば、通常の不動産売却を選択することをおすすめします。買い戻すことはできなくなりますが、不動産リースバックよりは高値で売却ができるからです。
どうしても、自宅を手放したくない、買戻し・住み続けることを優先する場合には、一旦、不動産リースバックをあきらめて、別のお金を借りる方法を検討する必要があります。
「めぼしい不動産リースバック業者の審査にどれも通らない」
「審査に通る不動産リースバック業者ってないの?」