
一戸建てのマイホームをリースバックするときには、どんなメリットデメリットがあり、マンションのリースバックとは何が違うのでしょうか?今回は、戸建てリースバックの仕組み・メリットデメリット・注意点、戸建てに強いリースバック業者の選び方についてまとめました。
戸建てリースバックの仕組み
戸建てリースバックとは?
を意味します。
不動産リースバックは
- 一戸建て
- 集合住宅(マンション)
- 店舗
- オフィス
- 土地
- 工場
- ホテル
など、利用できる不動産は多岐にわたりますが、その中の「戸建て」をリースバックするのが「戸建てリースバック」です。
戸建てリースバックの仕組み
- 【戸建て所有者・リースバック業者】売買契約を締結する
- 【戸建て所有者】自分が保有する一戸建てを売却する
- 【リースバック業者】一戸建てを買取する
- 【戸建て所有者】売却代金を受け取る
- 【戸建て所有者・リースバック業者】賃貸契約を締結する
- 【リースバック業者】一戸建てを賃貸物件として、元戸建て所有者に賃貸で貸す
- 【戸建て所有者】一戸建てをリースバック業者から賃貸で借りる
- 【戸建て所有者】毎月、決められた家賃(リース料)を支払う
今後の【戸建て所有者】の選択肢
- 住み続ける(普通借家なら更新、定期借家なら再契約の合意によって賃貸を続ける)
- 退去する(別のところへ引越す)
- 買い戻す(再購入することで元々自分が保有していた一戸建てを再び自分の所有権に移す)
「戸建てリースバック」は、個人向けの不動産リースバックの一番主流のものですので、不動産リースバックの流れと大きな違いはありません。
一戸建て(マイホーム・マイハウス)を売却して、リースバック業者から賃貸で借りるのが「戸建てリースバック」の仕組みです。
戸建てリースバックのマンションリースバックとの違い
一戸建てとマンションでは、査定の進み方も、売却後に消えるコストも同じではありません。ここからは戸建て特有の事情に絞って、査定・価格・住み替えのしにくさ・コストの4点を順に見ていきます。
違いその1.査定時に現地調査が必要
一戸建てをリースバックする際には「現地調査」という手順が必要になります。
現地調査とは
を言います。
リースバック業者は現地に行くことで
- 建築図面や登記図面との照合
- 接道状況の確認
- 隣地との境界線の確認
- 隣地との高低差の確認
- 隣地との擁壁の種類
- 上下水道とガスがどの種別で、敷地のどこまで引き込まれているか
- 建物の構造の確認
- 現地から200m以内の嫌悪施設の確認
- ゴミ置場の位置や処理の方法の確認
- 駅、学校、買い物の確認
- 用途地域の確認
- 建物の状況の確認
- 近隣での事件性の聞き込み
などを行い、正確な査定を行うことができるのです。
一戸建ては、独立して建てられている物件のため、個別の査定が必要になり、個別の査定をするために「現地調査」が必要になるのです。
一方、マンションの場合は「個別の査定」はほぼ不要です。
なぜならば、隣の部屋が売りに出ていた場合、その売買成立額が査定額(市場価格)としてそのまま使えるからです。
また、マンションの管理会社に聞けば、十分に状況が把握できるため、わざわざ現地調査に行かなくても、正確な情報を把握することができるので、現地調査は不要なのです。
「現地調査」のあり、なしでの違い
「現地調査」があると
- 調査のために調査員が訪問する
手順が発生します。
当然、その分、査定結果が出るまでに時間がかかるのです。仮査定は、申込後すぐに結果が出るのですが、実際に現地調査に行ってみないと、本査定はできないのですから、その分、時間がかかるデメリットがあります。
違いその2.戸建ての方が「土地」がある分、査定額は高くなりやすい
マンションと戸建て住宅の資産価値の減少
出典:三菱UFJ不動産販売
この図を見ればわかる通りで
マンションは、中古になったとたんに10%ほど価格が落ちますが、後はなだらかに35年で30%まで価格が下落していきます。
木造戸建ての場合は、8年目ぐらいで価格が50%になり、17年で20%、22年以降は10%程度で価格がほぼなくなってしまうのです。

と、このグラフだけを見てしまうと感じてしまうのですが、
戸建ての場合は
が実際のリースバックするときの査定額になります。
土地の価値は、地価の変動に伴い、多少の変動はあるものの、10年経過しても、50年経過しても、土地自体は劣化しないため、価値は変わりません。
マンションは、なだらかに築年数とともに価値が下がりますが
一戸建ては、住宅部分の価値は22年経過するとほぼ10%未満になってしまいますが、土地の価値は変わらないので、ほぼ土地の価値で売買ができることになります。
結果として
違いその3.戸建ての方が退去に対する近隣に知られるリスクが大きい
傾向として
ということは、決して珍しいことではありません。
普通にマンションを売却しても

ぐらいの話題にしかならず、お金に困っているなど、いらぬ勘繰りをされるケースは少ないのです。
そういう意味では
マンションの場合は、通常の不動産売却よりも、売却額が安くなるリースバックを選択する意味合いは薄いのです。
一方、戸建ての場合は、戸建て賃貸は少ないため、「戸建て=マイホーム」であると思われるケースが多いです。
戸建ては「売却して転居する」ということ自体が珍しく、
と勘繰られることが少なくありません。
- 近隣に親戚が住んでいる
- ご近所付き合いが幅広い
ケースでは、とくに「戸建ての転居」は、何かあったんじゃないかとウワサを立てられやすいのです。
そうなると、同じ地域に住み続けにくくなってしまいますし、親戚にお金の工面で「戸建て=マイホーム」を売却したと知られたくない方も多いため、「リースバック」が有力な選択肢になるのです。

違いその4.同じエリアで代わりの物件を見つけにくい
マンションと戸建てを「住環境」比較したときには
戸建てには
- 騒音などを気にしないで済む
- マンションより広い
- 日当たりや通風を確保しやすい
- 駐車場を確保しやすい
- ペットなどの制約がない
- 家族のプライバシーを確保しやすい
- エレベーターなどの待ち時間が不要
- 庭が持てる
などのメリットがあります。
賃貸物件を探すとなると
- マンションの賃貸物件:99%
- 戸建ての賃貸物件:1%
というイメージで、戸建ての賃貸物件は、賃貸物件全体の1.0%にすぎません。
HOME’Sで実際に検索してみると
東京都23区
- マンション・アパート:167,225件
- 一戸建て:1,690件
となっています。
つまり、
- マンションに住んでいた方は、リースバックをせずに、通常の不動産売却をしても、同じエリアで同じようなマンションを探して賃貸することは比較的簡単にできる
のですが
- 戸建てに住んでいた方が、リースバックをせずに、通常の不動産売却をしても、同じエリアで同じような戸建てを探して賃貸することはほぼ不可能
なのです。

違いその5.不要になるコストが異なる
分譲マンションを売った場合、所有者として払っていた費目のうち手元から消えるのは
- 火災保険(家財保険)の保険料
- 地震保険の保険料
- 固定資産税
- 管理費
- 修繕積立金
ですが
一戸建てを売った場合、所有者として払っていた費目のうち手元から消えるのは
- 修繕費
- 火災保険(家財保険)の保険料
- 地震保険の保険料
- 固定資産税
となっています。
マンションの場合は、名目上「管理費・修繕積立金」が不要になるのですが、賃貸で借りるときに「管理費」は必要になりますし、家賃に修繕積立金も含まれているようなものなので、実質的には負担が継続しているイメージになります。
戸建てリースバックをする際の注意点
注意点その1.個別査定だから、リースバック業者によって査定額が大きく異なる
前述した通りで
一戸建てというのは、大まかな査定のルールはあるものの、個別のものであり、リスク評価が不動産リースバック業者によって異なるため、不動産リースバック業者によって、査定額の差がマンションよりも開きやすいのです。
- A社の買取提示額:1,500万円
- B社の買取提示額:1,350万円
- C社の買取提示額:1,250万円
マンションの場合は、売買事例があれば、その金額が目安になるため、どの不動産リースバック業者に依頼しても、戸建てほどは価格差が出ないのです。
一戸建てをリースバックする際には
ことが有効になるのです。
注意点その2.買戻し希望なら、綿密に買戻しまでの計画を練るべき
一戸建てでリースバックを検討されている方は「買戻し」を検討されている方も少なくありません。
買戻し額(再購入額)というのは、売却額よりも高く設定されるのが一般的です。
多くの方が「買戻し」というワードを聞くと、同額で買い戻せるイメージを抱いてしまいますが、実際にはリースバック業者の手間賃が入るため、買戻し額(再購入額)の方が高くなるのです。
「将来買い戻しをしたい。」という願望だけで、リースバックを進めてしまうと
- 全然、買戻し額(再購入額)のお金が貯まらない
- 家賃も割高
のため、5年後、10年後に、買い戻しをあきらめて、退去することになる方も多いのです。
結局、退去するのであれば、リースバックよりも、高く売却できる通常の不動産売却の方が良いのです。

そうならないためには、どうやって買戻しを進めていくか?毎月、いくら貯金をすればいつ買い戻せるのか?綿密な計画を練る必要があります。
買戻し額は、リースバック業者に査定を依頼すると、「買取額」と合わせて「買戻し額(再購入額)」を教えてくれるのが一般的です。
戸建てに強いリースバック業者の選び方
リースバック業者の場合は、中古の戸建てをリースバックで購入することになります。
退去した後は、住宅は壊して、土地(更地)として売却するのが多くのリースバック業者の運用方法です。
土地(更地)を売却する金額は、同じですので、収益性も、この方式のリースバック業者ですと、似通ってきてしまうのです。
例
建売住宅、注文住宅、分譲住宅を手掛けているリースバック業者の場合は
- 更地にして売却したときの売却益
がゴールではなく
- 更地に建売住宅を建設して、それが売れた際の売却益
がゴールとなります。
分譲住宅の売却まで含めた収益性が見込める分、戸建てリースバックで好条件(高い買取額、安い家賃)の提示が期待できるのです。
一建設などは、建売住宅・注文住宅の建設を行うリースバック業者です。
| 上場 | 非上場※東証一部上場飯田グループホールディングスの子会社 |
| 対応エリア | 全国 |
| 実績 | 分譲住宅販売戸数日本一の飯田グループホールディングス |
| 査定スピード | 1日~3日 |
| 資金化までの日数 | 最短2週間 |
| 査定・審査手数料 | 0円 |
| 事務手数料 | - |
| 査定額 | - |
| 設定賃料(リース料) | ※定期借家契約の場合は、1年目家賃無料 |
| 年齢 | 20歳以上 |
| 保証人 | 不要 |
金融サービスを手掛けているリースバック業者の場合は
- 更地にして売却したときの売却益
とともに
- ローンサービスの提供
- クレジットカードなどの決済サービスの提供
なども、利益に含めることができるのです。
| 上場 | 非上場※セゾングループ |
| 対応エリア | 全国 |
| 実績 | - |
| 査定スピード | 最短即日 |
| 資金化までの日数 | 最短2週間 |
| 査定・審査手数料 | 0円 |
| 事務手数料 | - |
| 査定額 | - |
| 設定賃料(リース料) | - |
| 年齢 | 20歳以上 |
| 保証人 | 原則不要 |

戸建てを売るときに、条文で確かめておくこと
一戸建ては土地と建物の二つを売ることになります。マンションの専有部分を売る場合と比べて、確認すべき事項が増えます。契約の前に次の点を登記事項証明書と契約書で確かめてください。
| 確認する点 | なぜ戸建てで問題になりやすいか | 根拠 |
|---|---|---|
| 土地の所有者と建物の所有者が一致しているか | 相続の経過で名義が分かれていることがある。両方を売れなければ取引が組めない | 登記事項証明書で確認する。何人も交付を請求できる(不動産登記法119条1項) |
| 借地の上に建っていないか | 借地権付き建物なら、土地の所有者の承諾が必要になる場面がある | 借地権は建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権(借地借家法2条1号) |
| 共有になっていないか | 親族間の相続で持分が分かれていることがある | 各共有者は他の共有者の同意を得なければ共有物に変更を加えることができない(民法251条1項) |
| 抵当権が付いていないか | 住宅ローンが残っていれば、完済して抹消できることが前提になる | 抵当権は債務の担保。完済しなければ債権者の同意なしに外せない |
| 境界が確定しているか | 土地がある分、隣地との境界が問題になる。確定測量に時間がかかる | 現地調査の項目として各社が確認する |
| 売却代金のうち建物分 | 土地の譲渡は非課税だが、建物の譲渡は課税の対象になる | 消費税法別表第二第1号 |
住み続けられる年数は、戸建てでもマンションでも契約で決まる
戸建てのほうが同じエリアで代わりの物件を見つけにくいぶん、契約の期間はより重く効きます。物件の種類にかかわらず、住める年数を決めるのは賃貸借契約の種類です。
普通借家
更新しない旨の通知を期間満了の1年前から6か月前までにしなければ、従前と同一の条件で更新したものとみなされます(借地借家法26条1項)。貸主が更新を拒むには正当の事由が要ります(同法28条)。
定期建物賃貸借
更新はありません。期間の満了で終わり、住み続けるには再契約の合意が必要です。契約は公正証書による等書面で行い、更新がない旨を記載した書面を事前に交付して説明しなければなりません(同法38条1項・3項)。説明がなければ、更新がないとする定めは無効です(同条5項)。
家賃の見直し
租税その他の負担の増減や近傍同種の建物の借賃との比較で不相当になったときは、将来に向かって増減を請求できます(同法32条1項)。ただし定期建物賃貸借で借賃改定の特約があるときは、32条が適用されません(同法38条9項)。
契約の種類による違いは普通借家と定期借家の違い、家賃の決まり方はリースバックの家賃はどう決まるかにまとめました。売れる状態かどうかの確認は家のリースバックは、その家を売れる状態かで決まるで扱っています。

















「一戸建てのリースバックの仕組みを教えてください。」
「一戸建てリースバックのメリットデメリットを教えてください。」
「一戸建てに強いリースバック業者はありますか?」