センチュリー21のリースバック「売っても住めるんだワン!!」は、自宅などをセンチュリー21の提携企業へ売却し、同時に定期建物賃貸借契約を結んで住み続けるサービスです。公式サイトでは契約期間を原則2年とし、満了後は退去か再契約かを選ぶ形と説明しています。以下は2026年9月17日時点で公式サイトに掲載されている内容だけをもとに整理したものです。査定額や家賃の水準は物件ごとに個別に決まるため、目安の数字は書きません。
公式サイトで確認できること
- 売却先と賃貸人はセンチュリー21本体ではなく提携企業です。公式サイトにその旨の注記があります。
- 賃貸借は原則として定期借家契約2年。2年を超えて住みたい場合は、事前に定期借家契約の覚書を締結して満了後に再契約できると案内しています。
- 再契約には家賃の不払いが無いこと等の一定の条件があるとされています。
- 保証人は不要で、買主が指定する保証会社と契約する形です。
- 費用の説明はページによって書き方が違います。よくあるご質問は「基本的に月々の家賃負担のみ」、リースバックとはのページは「敷金、火災保険、賃貸保証、事務契約手数料等の費用が必要」と書いています。
- 中途解約は3か月前までの連絡で可能、違約金等は一切かからないと案内しています。
サービスの形と、誰が相手になるのか
公式サイトの説明では、所有する不動産を売却し、売却後の所有主と賃貸借契約を結ぶことで引き続きその不動産を利用できる仕組みとされています。対象は戸建のほか、マンション、オフィス、店舗、倉庫など幅広く、個人だけでなく法人も利用でき、資金の用途にも制限はないと書かれています。
注意しておきたいのは相手方です。買い取りはセンチュリー21提携企業、賃貸も提携企業との契約になるという注記が置かれています。つまり、窓口は全国の加盟店で、所有権が移る先と家賃を払う先は提携企業です。契約前には、提携企業の名称と、宅地建物取引業の免許がどこから出ているかを確かめてください。調べ方は免許と行政処分歴を国のサイトで確かめる方法にまとめています。

| 項目 | 公式サイトの記載 |
|---|---|
| サービス名 | 売っても住めるんだワン!! |
| 仕組み | 提携企業へ不動産を売却し、提携企業と賃貸借契約を締結 |
| 契約形式 | 定期建物賃貸借契約 |
| 契約期間 | 原則2年 |
| 期間満了後 | 期間満了による退出、または再契約による居住延長 |
| 対象 | 戸建、マンション、オフィス、店舗、倉庫など。個人・法人とも可 |
| 対応地域 | 全国主要都市。営業エリア外等で取り扱えない場合あり |
| 資金使途 | 制限なし |
| 査定 | 無料 |
| 申込から契約まで | 半月から1か月前後 |
取扱いの条件として公式が挙げているもの
よくあるご質問の「取扱いエリア・不動産の種類等の制限はありますか?」には、制限は一切ないとしたうえで、具体的な条件が列挙されています。読み方を誤らないよう、書かれている内容をそのまま並べます。
| 確認される点 | 公式の記載 |
|---|---|
| 築年・耐震 | 旧耐震基準の分譲マンションの取り扱いも可能 |
| 評価額 | 評価額の高低に関係なく取り組みが可能 |
| エリア | 全国の対応が可能。店舗が近隣に無いなどで取扱いができないエリアも一部ある |
| 用途 | 事業用物件も取扱い可能 |
| 共有 | 所有者が複数いる場合も、全員の同意があれば取扱い可能 |
| 本人の状態 | 所有者が成人で意思能力のある方であれば取扱い可能 |
| 抵当権 | 抵当権がついていても可能。ローンの残債や物件評価額などによっては取り扱えない場合もある |
| 相続 | 登記上の相続手続きをしていない場合でも、相続登記をすれば取扱い可能 |
共有と相続登記の2行は、リースバック全般でつまずきやすいところです。共有物の売却には共有者全員の同意が要り(民法251条1項)、相続により所有権を取得した者は、相続の開始と取得を知った日から3年以内に移転登記を申請する義務があります(不動産登記法76条の2第1項)。前提の整え方は家のリースバックは、その家を売れる状態かで決まるに書きました。残債と抵当権の処理の順序はリースバックと抵当権で扱っています。
2年の定期借家と、再契約の条件
「住める期間はどのように決まるのですか?」への回答は、原則として定期借家契約2年で締結しており、2年を超えて居住したい場合は事前に定期借家契約の覚書を締結して満了後も再契約できるというものです。再契約には家賃の不払いが無いこと等の一定の条件があると書かれています。一方、リースバックとはのページの注意点では、再契約の回数に制限は設けておらず、とくに問題がなければずっと住めるサービスだと説明しています。
ここで押さえるべきは、定期借家の法的な性質です。定期借家は期間の満了で終了し、更新という概念がありません。住み続けるには新しい契約を結ぶ必要があり、覚書があっても、それは再契約に向けた合意であって、更新の効力を持つものではありません。
借地借家法 第三十八条第一項(定期建物賃貸借) 期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、第三十条の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。
また、定期借家として有効に成立させるには、契約書とは別に、更新がなく期間満了で終了する旨を記載した書面を交付して説明することが必要です(38条3項)。この説明を欠いたときは、更新がないこととする旨の定めが無効になります(38条5項)。契約時に受け取った書類の中に、この事前説明書面があるかどうかを必ず確認してください。定期借家そのものの仕組みは定期借家契約とはに整理しています。
費用の説明が、公式サイトの中で分かれている
費用については、同じ公式サイトの2か所で書き方が違います。どちらも2026年9月17日時点で掲載されている内容です。
よくあるご質問「リースバック期間中の費用はどれくらいかかりますか?」
記載基本的に月々の家賃負担のみ。賃貸再契約時に再契約手数料として家賃1か月分、契約後1年ごとに保証会社宛の保証料を負担する。固定資産税・都市計画税等の税金、その他修繕積立金等は買主が負担する。
リースバックとは「ご利用の注意点」
記載月々の家賃のほかに、敷金、火災保険、賃貸保証、事務契約手数料等の費用が必要。これらは物件の状況によって変わるため都度見積もりを出す。賃貸保証に要する費用は、賃借の期間に滞納等の問題がなければ段階的にディスカウントする仕組みがある。
どちらが誤りというより、「期間中に毎月かかるもの」と「契約時にかかるもの」を分けて書いているかどうかの違いと読むのが自然です。ただし読者にとっては、初期費用がいくらかかるのかが分かれません。査定書を受け取るときは、売買代金、敷金、火災保険料、賃貸保証の費用、事務契約手数料、月額家賃、再契約手数料を別々の行に分けて出してもらってください。

買取価格と家賃の決まり方
売買金額は近隣の売買事例等を参考に提案し、家賃は支払える金額と近隣の家賃相場を参考に提案する、と公式サイトは説明しています。一律に算出する公開料率は掲載されていません。したがって、提示された数字が妥当かどうかは、他社の提示と並べる以外に判断材料がありません。
比べるときは買取価格だけを見ないでください。手元に残る金額と、住みたい期間の家賃総額を並べます。買取額と家賃はセットで決まるため、片方だけが有利な提示にはなりにくいからです。同じ条件で複数社に出す手順はリースバックの相見積もりに、概算の組み方と見落としやすい費用は見積もりシミュレーションにまとめました。
家賃の見直しについては、「大きな経済状況の変化があった場合、再契約の際に家賃の見直しをする場合がある」と案内されています。再契約は新しい契約なので、そのときの条件は改めて決まります。
住み始めたあとの負担区分
よくあるご質問には、期間中の負担について次の記載があります。固定資産税・都市計画税等の税金とその他修繕積立金等は買主が負担する。増築・家屋の一部取り壊し等の大きな改修については買主に連絡する。その他の軽微な修繕は利用者の都合で実施でき、どちらも利用者の費用負担となる。退去時は荷物を撤去すれば現況で構わない。
「税金は買主が負担するが、修繕の費用は自分が負担する」という組み合わせです。所有権が移っているのに修繕費を負う形になるため、どこまでが軽微な修繕なのかは契約書の条項で確認してください。一般的な負担区分の考え方は民法と国土交通省のガイドラインによる負担区分に書いています。
そのほか、転売については基本的に第三者へ転売はしないとしたうえで、万が一転売しても賃貸条件は必ず承継されると説明されています。法律上も、建物の引渡しを受けた借主は登記がなくても新しい所有者に賃借権を主張でき(借地借家法31条)、賃貸人の地位は譲受人へ移ります(民法605条の2第1項)。
申込から契約までの流れ
- 問い合わせ
電話またはメール。担当店舗から改めて連絡が入る。
- 要望と状況のヒアリング
電話で要望と自宅等の状況を伝える。ローン残高、希望家賃、住みたい期間をこの段階で整理しておく。
- 机上査定
伝えた情報をもとに机上で査定し、希望との目線合わせを行う。
- 現地査定と金額の提案
訪問して物件の詳細を確認し、後日、買取価格と月々の家賃が提案される。
- 契約と決済
条件が整えば契約と決済。初回申込から契約まで半月から1か月前後が目安とされている。
現地査定で何を見られるのかは現地調査では何を見られるかに、宅建業者から受けられる説明の範囲は重要事項説明の範囲にまとめています。
向いている場合と、慎重に考えたい場合
公式サイトの記載から読み取れる範囲で整理します。収入面や家族構成の制約は一切なく、休職中・就職活動中でも利用可能、過去に住宅ローンやカードの支払いが遅延したことがあっても利用可能と案内されています。保証人も不要です。ここは、審査で所得を見る金融商品とは考え方が違う部分です。
一方で、所有権は提携企業へ移り、賃貸借は原則2年の定期借家です。再契約の回数に制限は設けていないとされていますが、再契約には家賃の不払いが無いこと等の条件があり、期間満了で自動的に続くわけではありません。長く住み続けられることを最優先するなら、普通借家で契約する会社と並べて比べるほうが判断しやすくなります。契約の種類で何が変わるかはリースバックとは何かを国土交通省の定義から見る記事に整理しました。
よくある質問
センチュリー21が買い取るのですか
公式サイトには、買い取りも賃貸もセンチュリー21提携企業によるものである旨の注記があります。窓口は加盟店ですが、所有権が移る先と家賃を払う先は提携企業です。
2年で必ず退去になりますか
公式サイトは、2年を超えて居住したい場合は事前に定期借家契約の覚書を締結して満了後も再契約できると案内しています。ただし再契約には家賃の不払いが無いこと等の条件があるとされており、期間満了で自動的に続く契約ではありません。
保証人は必要ですか
必要ないと案内されています。買主が指定する保証会社と契約する形です。保証料は契約後1年ごとに負担するとされています。
途中で引っ越したくなったら違約金はかかりますか
退出する3か月前までに連絡すれば可能で、中途解約・違約金等は一切かからないと案内されています。
固定資産税は誰が払いますか
よくあるご質問では、固定資産税・都市計画税等の税金とその他修繕積立金等は買主が負担すると説明されています。年度途中の売却では、日割りの精算をどうするかが別に決まります。考え方はリースバックの固定資産税精算にまとめました。
この記事で確認した一次情報
- センチュリー21「センチュリー21のリースバック 売っても住めるんだワン」:https://www.century21.jp/sell/leaseback
- 同「リースバックとは」(サービスの流れ、5つのメリット、ご利用の注意点):https://www.century21.jp/sell/leaseback/about
- 同「よくあるご質問」(査定、売買金額、家賃、住める期間、保証人、期間中の費用、中途解約、修繕、転売、取扱いの条件):https://www.century21.jp/sell/leaseback/faq
- e-Gov法令検索「借地借家法」(平成三年法律第九十号)31条・38条:https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090
- e-Gov法令検索「民法」(明治二十九年法律第八十九号)251条・605条の2:https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- e-Gov法令検索「不動産登記法」(平成十六年法律第百二十三号)76条の2:https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123














